内容は千差万別!?社員研修の気になる体験談
人間の多様性を理解しよう。
人間の個性は非常に多様です。この理解が重要です。機械は、配線や組み立てに間違いがなければ、必ず同じ動きをします。人間は、言葉を聞いても理解は千差万別です。ある講演を聴いて感激する人もいれば、低い評価をする人もおり、甚だしい例は主義主張が違う場合などは講演者を罵倒することさえあります。生理学的にもいえることで、ある感染病について絶対かからない抵抗体を持った人が存在します。こうした複雑な多様性が人間にはあることを理解しましょう。したがって、同一社員教育の体験談において、全く相反する感想、評価があることは驚くことではありません。ある意味では健全な人間集団である証明ともいえます。参考にすべきは、気になる体験談を述べる人達の分布状況ということになります。

意見、感想、評価の集約について
日本人は全員一致が好きな集団です。しかし、多様性豊かな人間の意見が、参加者多数の場合で全員一致することはまずないと考えるべきです。社員研修の体験談(この場合「感想」と理解します)に、千差万別に感想があったことは異常ではありませんが、感想の類似点の分布状況に注目すべきでしょう。たとえば、実施された教育に「意義を認めない」感想群が60%になれば、教育にかなり問題があります。教育実施当局は謙虚に反省すべきでしょう。最高の評価をした感想と、最低の評価をした感想があることは大きな問題点となりません。感想評価の分布が、多岐になって実施当局として総括的な判断に迷うときは、有能で実力のある社員、キーマン、リーダーシップのある社員などの意見を参考にされ、次の研修に活かすことが重要だと思います。